ビル設備管理会社について調べていくと、【独立系】や【系列系】といった単語を見ることが多くなります。
ビル設備管理(以下「ビルメン」と称します)へ転職したい、就職したいと考えている方はどちらに就職すればいいのか迷われることになるかと思います。
この記事では、【独立系】と【系列系】についての解説とメリット・デメリット、持っておいた方が良い資格について解説させていただきます。
ビルメン業界は主に3種類に分別されます。
独立系のビル管理会社は、基本的に親会社や自社の資産物件が少ないため、入札物件を管理することが多いです。
主に大手企業が利益を見込めないため、諦めた物件の管理です。
または、大手企業が入札した物件の請負業務です。
私は独立系の経験がないので詳しくは分かりませんが、友人が独立系のビルメン会社に勤めているので話を聞いてみました。
独立系のビルメン会社は利益が少ないため、社員の給料も福利厚生も良くないです。
もちろん待遇の良いビルメン会社もありますが、見つけるのは困難です。
年収も多くて300~400万くらいです。
常駐系の仕事がほとんどで、仕事量も少なく、定時で帰社することがほとんどです。
系列系のビル管理会社は、基本的に親会社の所有するビルや、施設の管理を行います。
親会社の物件を管理するわけなので、無茶ぶりが多く、制限も多いです。
責任も問われるので激務になること間違いなしです。
各物件の常駐は協力会社(主に独立系ビルメン会社)へ任せ、一人で数十件を担当し管理することが大半です。
書類管理が多く、いわゆる巡回型ビルメンと言われる職種が大半です。
福利厚生はしっかりしており、給料は基本独立系に比べると上がりますが、業務量を考えると理にかなわない額です。
一般社員で400~800万、管理職で600~1,000万くらいです。
スマホを見たり、ネットサーフィンしたりする暇もないです。※物件と時期によります
ちなみに系列系ビルメンにも種類があります。
主に「有名スーパー」や「百貨店」の系列子会社になります。
主に商業施設の管理となり、かなり激務になります。
また、あまりいい噂は聞かないので、待遇もよくないと思われます。
待遇面は独立系に近い系列系 ビルメン会社になります。
この系列がビルメン会社で一番多い系列になると思われます。
保険会社は資産運用で、ビルを建設し、テナント料などを徴収しています。
そのためビルの数も多く、子会社で管理することが多いです。
オフィスビル管理がほとんどのため、物件にもよりますが、基本的に業務は楽な部類に入ります。
福利厚生も親会社と同じことが多いため、人気がある系列系です。
駅近のビルやホテル、駅地下デパートなどの管理が多いです。
多くの人が出入りする設備を管理するのはとても大変です。
系列系ビルメン会社の中でも断トツで激務になる可能性があります。
しかしビルメン企業の中でも、福利厚生や給料はトップクラスの待遇を誇ります。
不動産会社系列は主に「財閥系」の親会社が多いです。
財閥系の会社は様々な業種を行っていますので、いろいろな施設へ行かされることが多いです。
オフィスビルはもちろんのこと、病院、商業施設、ホテル、研究施設などです。
親会社や系列会社との格差を見ると、絶望感に襲われることもしばしば。
古い企業体質で大体が年功序列で、年齢が上がるにつれて給料も上がります。
上司の言ったことは絶対で、企業や部署によってはサービス残業も多いと聞きます。
いわゆるブラック企業的な会社も多いので注意が必要です。
待遇面は鉄道系とならんでトップクラスです。
主に防災系の設備に力を入れています。
つまりスポット契約を結んでいる物件が多く、巡回型ビルメンが多く所属しています。
一つ一つの契約料金も安いため、一人で地区(○○市、○○区など)を任されることもしばしば。
ほとんどが協力会社に任せることができますが、クレームや相談、お得意様?の点検などが入ると現場まで行き、終わったら帰社して事務作業なんてことばかりです。
残業も多く、サービス残業している人もチラホラいます。
給料も警備会社の系列ですので基本安いです。
しかし、管理職になると一気に給料も上がりますので、下っ端時代は我慢です。
主に常駐ビル物件が契約解除になった際に、ビルのオーナーからの引き抜きによるものです。
その管理物件がとても暇な物件だった場合、最高の結果が待っています。
給料も倍近く上がることも少なくないです。
オーナーもビル管理会社に払っていた金を、自社の社員への給料として渡す方が安いですからね。
このタイプのビルメンになるには、オーナーとの信頼関係が築かれていないといけません。
コミュニケーション能力があればチャンスはあります。
ビルメン会社の独立系と系列系では、それぞれにメリットとデメリットがあります。
あなたに合う方を選びましょう。
独立系ビルメンは、底辺の中の底辺とビルメン業界では言われていますが、メリットもあります。
独立系ビルメンの最大のメリットは、時間に余裕ができやすいという点です。
暇な時間は、個人でやりたいことをやっていれば問題ありません。
管理人の独立系ビルメン仲間にインタビューしたところ、空き時間に以下のことを行っていました。
時間が作れるのはとても良いですね。
また、残業も月5時間以内が殆どとのことで滅多にないのも魅力的です。
※24時間勤務をすれば自動的に3時間程の残業と宿直手当が付与されますが、夜勤残業時間は別途としています。
ほとんどの独立系企業は、とにかく給料が低いです。
資格を保有していれば、資格手当がプラスされたりして給料を上げている方も少なくありません。
勤務先によりきりですが、年収も多くて300~400万が相場になります。
もちろんそれ以上の給与を出してくれる会社もありますので、大体の目安と見ておいてください。
また、変な人も多いので注意が必要となります。
系列系ビルメンは、ビルメン業界ではエリートとは言われていますが、デメリットも多いのが事実です。
系列系ビルメン会社は、独立系ビルメン会社と比べて給与は高いです。
とはいいつつも、IT企業などの業種と比べてしまうと給与は低いです。
大体の相場として一般社員で400~800万、管理職で600~1,000万が相場となります。
部長などの役職が付けば1,000万円超える企業もありますが稀です。
系列系のデメリットは、忙しいことです。
ビルの常駐先としては親会社の物件が多いため、親会社との給与格差に落胆したり、こき使われたりとなることが多いです。
親会社の担当社員も、その会社では窓際族で変な人が多いので意味不明な依頼が多いです。
また、ビルメンには常駐型と巡回型の職種がありますが、巡回型の職種となることがとても多いです。
常駐型や巡回型については、↓こちらで解説していますので興味がありましたらご確認ください。
>>>ビル管理(ビルメン)の仕事内容│常駐型と巡回型の違いや管理施設の紹介
どんな経験をしてきてで、どんな知識を持っている人をビルメン会社が雇いたいかという話ですが、正直どなたでもなることができます。
独立系の会社はとにかく人材優先なことが多いので、無資格でも転職可能な場合が多いです。
しかし、系列系ビルメンはある程度の資格を所有していないと転職は難しいでしょう。
とはいうものの、無資格・未経験者でも入社している方も多々いますので、チャンスはあります。
独立系で経験を積んで、系列系へ転職とステップアップする方も多いです。
現在ビルメンで年収をあげたいという方向けに記事を書いています。
興味ある方は、↓こちらをご覧ください
>>>ビル設備管理員(ビルメン)で年収を上げるために資格取得は必要ない!
資格を持っていればビルメンへの転職は有利になりますが、免許取得には時期なども関係してくるのであくまで下記は目安としてください。
できれば、基本的にビルメン4点セットは欲しいところです。
ビルメン4点セットについては、↓こちらの記事で解説していますので、お時間あるときにでもご覧いただければうれしいです。
>>>ビルメン4点セットとは?取得のすすめ「難易度や取得のおすすめ順も教えます」
最低でも第二種電気工事士は取得しておくことが望ましいです。
第二種電気工事士については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
>>>電気工事士免状を取得する為の勉強方法とオススメ参考書│技能試験練習方法
乙種第4類危険物取扱者は、一週間しっかりと勉強すれば誰でも取得することが可能です。
取得されていない方は挑戦されてみてはいかがでしょうか?
乙種第4類危険物取扱者については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
>>>乙種第4類 危険物取扱者免状を取得するための勉強方法とオススメ参考書
2級ボイラー技士の資格に関しては、年々需要が減ってきています。
試験合格以外に講習等が必要となってきますので、ビルメン会社へ入社してからの取得でも問題ありません。
2級ボイラー技士については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
>>>ボイラー技士免状を取得するための勉強方法とオススメ参考書
第三種冷凍機械責任者は、ビルメン4点セットの中でも難易度が高めと言われています。
しかし、1~2週間ほどしっかりと勉強すれば取得することは可能です。
ただし、ボイラー技士同様に年々需要が減ってきていますので、時間があるときに取得すれば問題ありません。
第三種冷凍機械責任者については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
>>>第三種冷凍機械責任者免状を取得するための勉強方法とオススメ参考書
ビルメン4点セット以外にも簡単に取得できる資格として、消防設備士という資格があります。
近年需要が増してきており、警備系列のビルメン会社は消防設備士を重視している会社もあります。
消防設備士は持っておいて損はない資格なので取得をおすすめします。
消防設備士については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
30歳を超えるとビルメン三種の神器は最低一つ欲しいところです。
ビルメン三種の神器については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
>>>ビルメン三種の神器とは?取得のすすめ「難易度や取得のおすすめ順も教えます」
経験者の方は、ビルメン三種の神器の中でも建築物衛生環境技術者は取得しておくと無難です。
建築物衛生環境技術者については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
>>>建築物衛生環境技術者免状(ビル管)取得する為の勉強方法とオススメ参考書
第三種電気主任技術者を持っていると、ビルメン業界で困ることは無くなります。
転職も簡単にできますし、年収をあげることも可能です。
ただし、相当頭が良い方でないと苦労する資格ですので、焦らずゆっくりと勉強すれば問題ありません。
第三種電気主任技術者については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
>>>電気主任技術者免状を取得するための勉強方法とおすすめ参考書|体験談紹介
エネルギー管理士は必要度としては、第三種電気主任技術者と比べてしまうと劣りますが、持っていて損はない資格になります。
難易度としては第三種電気主任技術者より難しく、第二種電気主任技術者より簡単と言われていることから、電験2.5種と言われています。
ただし、問題の出題方法等が分かりやすいため、しっかりと勉強すれば合格できる資格でもあります。
とはいいつつ、私は取得していませんので、参考記事はありません。
エネルギー管理士が気になる方は、他のサイトをご確認ください。
第一種冷凍機械責任者の資格もあると、知識があると判断されて転職には有利です。
第一種冷凍機械責任者については、こちら↓の記事で解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認ください。
>>>第一種冷凍機械責任者を取得しよう!勉強方法とおすすめ参考書
この記事では、
について解説させていただきました。
独立系は時間が取りやすく、自由が多い分低収入となります。
系列系は、給料は高くなりますが、暇な時間を取ることが難しいです。
あなたの好みはどちらですか?
自分に合った道を進んでみてください。
合わなかったらビルメンは転職もしやすいので、転職をしていくのも問題ありません。
ビルメンの転職については、↓こちらで解説していますので興味がある方はご確認ください。
>>>設備管理(ビルメン)への就職・転職方法を経験者が教えます!
考え方は人それぞれとなりますが、私としては給与が低くても時間を優先した生活を今後は送っていきたいと考えています。
管理人は現在、系列系ビルメン会社に勤めており平均年収以上の給与はいただいていますが、暇な時間を作るのが難しい状況となっています。
今後は、実家に近い勤務地で独立系ビルメン会社に勤めつつ、足りないお金は暇な時間を利用しながら副業等で賄えるような生活をしていければと考えています。
退職についてお悩みがある場合は、退職代行サービスというものがあります。
退職代行サービスについては、↓こちらで紹介させていただきましたので、退職についてお悩みの方はご確認ください。
>>>退職代行サービスを依頼するメリットとデメリットを解説│各業者ごとのサービスや費用を比較
一人でも多くの方の参考になれば幸いです。
では、ぶちキリンでした。
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