国家資格でもある『第二種電気工事士』は、入手難易度はそこまで難しくない割に使い道がとても多い資格です。
管理人は工業高校(電気科)出身ということもあり、高校二年の時に取得しました。
また、現在はビル管理員(以下「ビルメン」と称します)の仕事を行っていますが、ビルメン会社へ入社した新人は必須で取らされる資格でもあります。
『第二種電気工事士』を必要とする職種は多岐にわたりますが、
様々あります。
この記事では、そんな『第二種電気工事士』を取得した際に役に立つ職種(就職先)について解説させていただきます。
高校生など就職前に『第二種電気工事士』を取得した場合は、今後の就職先について考えることも多いかと思います。
また、転職などを考えている方も『第二種電気工事士』を持っていればどんな職種につけるのか考えることもあるかと思います。
『第二種電気工事士』を必要とする職種は様々ですが、自分好みの要件に当てはまらないと大惨事になってしまう可能性もあります。
忙しい職種、暇な職種、低賃金な職種、高収入な職種など、好みの職種をお手伝いできれば幸いです。
まずは、どのような職種があるのかを紹介します。
大分類として以下の2パターンになります。
建築電気工事は、建物の電気に関する専門家です。
建設現場にて配線や電気設備の取り付けを一から行ったり、すでに設置されている設備や配線を動かしたり増やしたりといった作業を行います。
電気工事を行う建物は、住宅や店舗、商業ビル、ホテル、医療施設、教育機関などあります。
狭い天井裏での作業もあり、ある程度の身軽さやフットワークの良さも必要になります。
一般の方が屋内配線で思い浮かぶものとしては、住宅配線です。
通常の住宅のコンセント、照明配線、スイッチ、ブレーカーなどは『第二種電気工事士』の免状が無いと工事することはできません。
始めはベテランの方(主に個人事業主)に弟子入りして安月給になることが多いです。
ある程度の技術を身に付けてから個人事業主になる方も多く、収益は全て個人に入ってくるので将来的には高収入になりやすいですが、休む暇があまりありません。
また、怪我等で仕事ができなくなってしまった場合、個人事業主の場合は収入が無くなってしまい、国からの助成金や保険で生活しなければならなくなります。
しかし、やり方次第では年収1,000万円超も夢ではありません。
ビルなどの大型物件になると、規模にもよりますが『第一種電気工事士』の資格が必要になってきます。
基本、監督や責任者をゼネコンやサブコンの社員が行い、作業員は【下請け業者】になります。
小さい会社や個人事業主の方も多いですが、今後独立を考えている人は顔を売っておくと今後の役に立ちますので、積極的に色々な方に絡んでいくといいです。
ただし、職人さんは短気な方も多いので絡む際は十分注意してください。
実務経験がまだ足りていなくて『第二種電気工事士』しか取得していない場合は、『認定電気工事士』の講習を受講しなければ役に立てません。
『第一種電気工事士』を取得しておけば、電気工事士業界で生きていくには苦労しませんので、実務経験はしっかりと取得しておきましょう。
外出した時に、高所作業車のカゴに乗って作業している作業者を一度は見かけたことがあるかと思います。
外線配線工事を行う大体の方たちは、電気工事会社の技術職員が多いです。
休日出勤や緊急対応、屋外での作業が多いため天候に左右されやすく体調管理がをしっかりしないと体調を崩しやすい、とても大変な仕事です。
給与も労力に見合わないことが多いのが現実です。
エアコンの設置工事は、比較的らくな部類の電気工事事業になります。
個人事業主や小さい会社が多いです。
契約先がしっかりと確保できれば、安定した収入を確保することも可能です。
管理人は、このビル管理の仕事になります。
工事に比べれば比較的らくな仕事になります。
『第二種電気工事士』は知識として取得しますが、使用することは滅多にありません。
不具合があっても業者を手配して修理してもらうので、技術力はつけることができません。
また、『第一種電気工事士』の実務経験を取得することが難しいので、『第一種電気工事士』が欲しい場合は工事系の職種に就いた方が無難です。
個人事業主として独立することは難しいですが、空き時間が多いためIT系の副業であれば勤務中でも行いやすいです。
ビル管理の仕事については、↓こちらで解説していますので興味がありましたらご確認ください。
>>>ビル管理(ビルメン)の仕事内容│常駐型と巡回型の違いや管理施設の紹介
ビル管理が副業しやすい理由としては、↓こちらで解説していますので興味がありましたらご確認ください。
>>>楽して稼げる仕事に就きたい人は設備管理員(ビルメン)へ転職するべき
鉄道電気工事は文字通り、鉄道の電気に関わる仕事です。
電車の架線をはじめ、踏切、信号、駅構内の照明などを扱います。
電車は、架線から電気を貰って走る仕組みとなっているため、その設備工事が非常に重要な役割を果たします。
また、安全で快適な運行のためのメンテナンスを行うのも仕事の一つです。
作業は主に夜間作業となることが多いです。
鉄道の受変電設備には、電力会社から送られてきた高圧の電気を変圧し、駅の設備や架線(電線)に電気を送る役割があります。
主に駅の敷地内に設置されていることが多く、関係者しか立ち入ることが出来ないため、一般の方が見ることは少ないです。
発電設備や受変電設備に関する工事は、安全に電気が送られているか点検・メンテナンスをしたり、新しく設備を新設したりする工事です。
主に鉄道会社の子会社や大手電気工事会社が作業を行います。
工事に関しては『第一種電気工事士』の範囲が多いです。
点検・メンテナンスは鉄道会社の子会社が行うことがほとんどです。
夜間作業が多く、給与も夜勤手当など支給されて電気工事の業種としては高収入ですが、不規則な生活になったり、忙しくて自由な時間は少ないです。
電車に乗っている時や、駅のホームで電車を待っている時、線路脇に大きな鉄塔が建っていますが、その鉄塔には電車を動かすための電気を送る役割があります。
架線工事では、新しい電線を張ったり、古くなった電線を張り替えたりする工事を行っています。
主に鉄道会社の子会社や大手電気工事会社が作業を行います。
夜間作業が多く、給与も夜勤手当など支給されて電気工事の業種としては高収入ですが、不規則な生活になったり、忙しくて自由な時間は少ないです。
『第一種電気工事士』の資格がないと作業できない部分も多いため、ベテランの作業員が配属されていることが多いです。
技術力を吸収するにはとてもいい環境です。
しかし、架線の張替え作業は非常に危険で、誤った手順で作業を行うと命にかかわってきます。
あまり割に合わない仕事かなと感じます。
鉄道の信号機には、前方の状況を伝えたり、安全に進行できる速度を指示したりする重要な役割があります。
信号システム工事は、主に古くなった信号機の交換工事や、新しい信号機の設置工事、問題なく作動するかどうかの点検・メンテナンスなど行う工事です。
また鉄道の照明には、踏切を横断しようとする歩行者の安全面や車両の状況などを、運転手や乗務員に知らせる大切な役割があります。
鉄道の照明工事は、きちんと照明が点灯するかチェックしたり、新しい照明を増やしたりする工事です。
こちらも主に鉄道会社の子会社や大手電気工事会社が作業を行います。
『第二種電気工事士』の範囲で作業も可能な為、新人や初心者の配属先となることが多いです。
夜間作業が多く、給与も夜勤手当など支給されて電気工事の業種としては高収入ですが、不規則な生活になったり、忙しくて自由な時間は少ないです。
電気工事士の資格を活かせる就職先としては、建設会社や家電メーカーなどが挙げられます。
主にその仕事内容は、建物内への電線の引き込み、配線などで、最終的に照明が点灯することなどを確認できるまでとなっています。
工事を行う建物は、一般の住宅や店舗、ビル、工場、病院、エンターテイメント施設など、電気のある施設であれば、ほぼすべてが対象です。
また、建設時の配管工事だけではなく、工事後の品質を保持するための安全管理等を行うのも大切な仕事となります。
電気工事士は、住宅に暮らす人々や施設を運営する人、それを利用する人などを支える重要な役目を果たしています。
住宅や商業施設、ビル、町中のイルミネーションなど、どこで使われている照明にも実は電気工事士が関わっています。
専門的な知識を持って工事にあたることで、工事中の事故を防ぐだけでなく、利用者の安全を守ることにもつながります。
社会的責任とやりがいを感じられる技術職の一つと言えます。
今後AIにより、仕事が減ってくと言われています。
しかし、電気工事やメンテナンスに関しては、人間の目や手が無いと行うことは今のところ困難です。
また、現代において電気は無くてはならないエネルギーです。
今後のAI時代にも生き残れる職業としては安定しています。
技術職は今後も必要とされるので、技術力をしっかりと磨いて将来に備えましょう。
下記はあくまでも目安ですが参考程度とみてください。
第一種電気工事士の平均年収の目安は520万円以上です。
第二種電気工事士の年収の目安は、350~450万円と言われています。
管理人の知り合いには電気工事士で飯を食べている友人が多いですが、一番年収が高い友人は『住宅の屋内配線工事』を経営している方です。
もともとは個人事業主の弟子入りをして、現在は経営者として活躍されています。
詳しい年収は教えてくれませんでしたが、1,000万円以上は超えているとの事でした。
この記事では、
について解説させていただきました。
電気工事士の仕事は、今後のIT(AI)時代でも活躍できる、やりがいのある技術職であることは間違いありません。
しかし、給与と割に合わない仕事も多いので職種選びには十分注意してください。
技術を取るか、給与や安定を取るかが最終的な判断になるかと思います。
大手電気工事会社へ入社すれば、給与や手当も安定していて福利厚生もしっかりしています。
もちろん資格取得に関する研修もありますし、実務経験を積むのも簡単です。
個人事業主のもとで働くことになると、給与も低く、激務で安定は難しいですが、技術力は身につきやすいです。
税金等のお金の勉強を合わせて行っていけば、起業して高給取りの仲間入りをすることも夢ではありません。
管理人は現在の知識を持って過去に戻れるならば、ベテラン職人(個人事業主)の下で技術を学び、独立して会社を立ち上げれば良かったなっと後悔しています。
どのような道に進むかはしっかりと考えてから決めてください。
電気工事士免状を取得して年収1,000万円を得る方法を紹介しています。
興味がある方はご確認ください。
>>>第二種電気工事士免状取得で年収1000万円超も可能!一例も紹介します!
電気工事士試験(一次試験)の概要については、↓こちらで解説していますのでこれから筆記試験を受験される方は先にご確認ください。
>>>電気工事士免状を取得する為の勉強方法とオススメ参考書│実技試験練習方法
電気工事士試験(二次試験)の概要については、↓こちらで解説していますので筆記試験を合格されてから参考にご確認ください。
>>>第二種電気工事士 技能試験│【対策動画まとめ】と【オススメ工具】
電気工事士取得後は、電気主任技術者に挑戦されるとさらに電気に対する理解が深まりますので、ぜひ挑戦してみてください。
電気主任技術者の概要や勉強方法、オススメ参考書の紹介は↓こちらで書かせていただきましたので、興味がある方はご確認ください。
>>>電気主任技術者を取得しよう!資格取得の勉強方法!おすすめ参考書紹介
私のプロフィール(保有資格等)は、↓こちらに記載していますので興味がありましたらご確認ください。
>>>メッセージ&プロフィール ブログを始めた理由と保有資格
一人でも多くの方の参考になれば幸いです。
では、ぶちキリンでした。
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