熱源設備とは、オフィスビルや病院等で電気やガス・油などの資源を使用して、冷暖房や給湯等に使う熱に変換し供給する設備になります。
空調設備が熱交換するのに必要な熱源を生成するため、空調設備の前に設置されています。
空調設備については、↓こちらに記載してますのでお時間あるときにでもご確認いただけたら嬉しいです。
【熱源設備で熱源(冷水・温水)を生成 】
↓
【ポンプ・配管などで運搬】
↓
【空調機で熱交換】
という形が主流です。
多くの利用客が使用する施設(空港、イベントホールなど)や大容量の熱源を要する施設(データセンターなど)では熱源設備は欠かせない設備となります。
この記事では、熱源設備について簡単に書いていきます。
ビルメンが扱う熱源設備の種類や概要
熱源設備機器の種類には大まかに以下のようなものがあります。
- 冷凍機(ターボ、スクリューなど)
- 冷却塔(CT:クーリングタワー)
- ボイラー
- チラー(CR)
- 熱交換器(HEX)
これらの機器にも種類が沢山あります。
これらは小さいものから特大なものまで、能力によって様々な形や方式、大きさがあります。
- 冷水を作る装置
- 熱を逃がす装置
- 温水を作る装置
- 冷水と温水を作る装置など
用途もたくさんあります。
ビルメンはこれらの装置を保守管理しなければなりません。
法律なども絡んできますので、要点をしっかり覚えて理解するようにしましょう。
地域熱供給(地域冷暖房)│熱源設備の種類や概要
熱源設備の運用をメインに利益を生んでいるビルメン会社もあります。
地域熱供給(地域冷暖房)と呼ばれる事業で、熱源(冷水・温水)を一ヵ所でまとめて製造供給する事業です。
一ヵ所にまとめることで省エネルギー化となり、地球環境にも貢献できます。
また、都市景観もよくなります。
地域熱供給で作った熱源は、配管などから他のビルに供給し、熱交換器などで熱交換してビルや病院などの施設で使用されます。
主に地域熱供給事業所は
- 都心
- 大型のイベントホールが多い場所
- 商業施設や大型スーパーが多く並んでいる場所
- オフィスビルが多く並んでいる場所
の一角にさりげなく建っています。
建物から煙が出てて、火事みたいになってる建物を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
これは屋上に冷却塔を設置しており、熱を放出して蒸気として排出しています。
冷却塔で発生した蒸気を、煙と勘違いして消防車を呼ぶ方もいます。
ビルメンとしては対応が大変ですが、仕方がないことかなとも思っています。
熱源設備を管理する為に必要な熱源資格
熱源系の資格には以下のようなものがあります。
ビルメンに必要な熱源資格はこの2種類です。
2級ボイラー技士と第三種冷凍機械責任者は簡単なので取得をオススメします。
余裕がある方は1級ボイラー技士又は特級ボイラー技士、第一種冷凍機械責任者を取得されるとなおよいでしょう。
2級ボイラー技士
2級ボイラー技士については、↓こちらで解説させていただきましたので、お時間があるときにご確認いただければ嬉しいです。
冷凍機械責任者
第三種冷凍機械責任者については、↓こちらで解説させていただきましたので、お時間があるときにご確認いただければ嬉しいです。
>>>第三種冷凍機械責任者を取得しよう!勉強方法とおすすめ参考書
第一種冷凍機械責任者については、↓こちらで解説させていただきましたので、お時間があるときにご確認いただければ嬉しいです。
>>>第一種冷凍機械責任者を取得しよう!勉強方法とおすすめ参考書
ただし1級ボイラー技士と特級ボイラー技士は実務経歴が必要となってます。
現在のビルに実務経歴を満たせる設備はかなり限られてきますのでご注意ください。
熱源設備を管理する為にオススメの参考書
熱源設備の参考書は空調設備と一緒に扱われることが多いです。
そのためオススメする参考書は、空調設備の参考書になります。
熱源設備は空調設備と違い、建物の目立たない部分に設置されている為、初心者にはとても分かりずらい設備です。
最初はイラストや回路図といった物から理解していくことをオススメします。
現場だけでは学べない部分もありますので、参考書を使って理解するのがベストです。
オススメの参考書を数点ご紹介させていただきます。
図解入門 よくわかる 最新 給排水衛生設備の基本と仕組み
知識無しから始める方は、必ず購入していただきたい参考書です。
イラストや回路図と説明文が1ページにセットになっているので、大雑把なイメージから枝葉の想像まである程度できます。
これを一読した後に、必要な部分の専門書を読めば実務に耐える知識が短期間に習得できます。
初心者には『図解入門 よくわかる 最新 給排水衛生設備の基本と仕組み』はとてもオススメできる参考書です。
図解入門よくわかる最新空調設備の基本と仕組み
ビルメン関係に初めて働く人が読むには最適な本です。
一見難しそうな専門書ですが、タイトル通り基本がとてもよくわかる良書です。
資格などの試験対策や本格的に勉強する方でなくても、素人でもたくさんのわかりやすいイラストと共にとても親切な文章で詳しく説明してあります。
『図解入門よくわかる最新空調設備の基本と仕組み』は、基礎を勉強するにはオススメできる最適の一冊です。
まとめ│熱源設備の種類や概要まとめ!現役ビルメンが解説します!
この記事では
- ビルメンが扱う熱源設備機器の種類
- 地域熱供給(地域冷暖房)について
- ビルメンに必要な熱源資格
- 熱源設備を管理する為にオススメの参考書
について書かせていただきました。
熱源設備はビルメンには後回しにされてしまう設備ではありますが、とても重要な設備です。
資格に関しては、正直持っていなくても大丈夫なように整備されている場合がほとんどですが、いざというときに役に立つこともあるはずですので勉強されることをオススメします。
ビルメンについての概要は、↓こちらで解説させていただきましたので、お時間があるときにご確認いただければ嬉しいです。
>>>ビル設備管理・施設管理・ビルメンテナンスってどんな仕事内容なの?
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>>>メッセージ&プロフィール ブログを始めた理由と保有資格
では、ぶちキリンでした。
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