防水ハウジングを使用してる方!!
ちゃんとメンテナンスしてますか?
海や川でカメラを使う方、特にスキューバーダイビングをやる方は、カメラにハウジングを装備しているはずです。
スキューバーダイビングでカメラを使っている方は、大体オリンパス(OLYMPUS)のカメラを使用しています。
私もオリンパス(OLYMPUS)のカメラを使用しています。
オリンパス(OLYMPUS)ハウジングのメンテナンス方法は、ほとんど同じ方法でメンテナンスできます。
この記事では、防水カメラハウジングのメンテナンス方法をご紹介させていただきます。
分かっている方は飛ばしてください。
ハウジングとは『カメラに装着する防水ケース』です。
防水規格には、IP(International Protection)コードといって、2003年に国際電気標準会議で決められた機器の保護性能を表す規格があります。
「IP68」のように、数字がふたつ並んでいるものを見たこがあるのではないでしょうか?
この場合、ひとつ目の数字は防塵性能、ふたつ目の数字は防水性能になります。
どちらか一方だけ表示する場合は、もう一方は「X」を入れて省略します。
防水性能のみの場合は「IPX8」のような表示になります。
防水性能には0~8級の防水規格があります。
ちなみにIPX0~7までは試験方法が規定されていいます。
IPX8だけは「IPX7より厳しい試験条件」という規定があるだけなので、実際にはメーカー独自の規格となります。
メーカーのほとんどが「○mの水深で○○の試験を実施」といったように、具体的な数字を記載し、このような試験をクリアしていることを表示しているので、目安にしてください。
もちろん、フタの開閉など各商品には防塵防水性能を発揮するための条件を明記しているので、それを守ることもお忘れなく。
このような防水規格もありますが、大体は「生活防水」や「○○m防水」で判断される方が多いです。
スキューバーダイビングでよく使用されている「Tough TG-5(OLYMPUS)」は【15m防水】です。
レジャーでのスキューバーダイビングの場合、深いと水深40mまで行くこともあるので、防水15m程度では機能を満足させることができません。
そこで、さらに防水性能を向上させるのが【ハウジング】となります。
ハウジングを装備することで、「Tough TG-5(OLYMPUS)」の場合は、耐圧水深45mまで可能となります。
そのため、スキューバーダイビングではハウジングの装着は必須となります。
おススメ防水カメラとハウジングについては、
で紹介させていただいていますので、興味がありましたら見ていただけるとうれしいです。
ハウジングは面倒くさいですが、毎回メンテナンスを行わなければなりません。
メンテナンスを行わないと、ダイビング中についた砂利などが「Oリング」という部品に付着し、防水性能を阻害してしまうのです。
Oリング(オーリング、英語: O-ring)とは、密封(シール)に使用される、断面が円形(O形)の環型をした機械部品。押しつぶして密閉することから、スクイーズタイプのシール(スクイーズパッキン)に分類される。材質にはゴムが使用されるのが一般的である。装置などに気体や液体などの流体が進入することを防止したり、装置内部の流体が外に漏れないようにするために用いられる。
Oリングは防水仕様の製品には、とても重要な部品です。
ハウジングは、このOリング周りをメンテナンスすることがメインとなります。
いくら15m防水の機能があっても、水深30mの場所で水没してしまったらカメラは故障してしまう可能性が出てきます。
ハウジングはしっかりメンテナンスしましょう!!
ハウジングのメンテナンス方法はとても簡単です。
しかし、メンテナンスを雑におこなうと、水没してしまう可能性がとても高くなります。
メンテナンス道具も適当なものを使用してしまうと、汚れが余計についてしまったりするので、ちゃんとしたメンテナンス道具を使用してください。
ここでは私のカメラを使用して解説していきますが、オリンパス(OLYMPUS)のハウジングはどれも同じような作りとなっていますので、メンテナンス方法はほぼ同じです。
まず、矢印の部分のロックを外して、内部をメンテナンスできるように開ける状態にしてください
ハウジングを開くと上図のようになります。
まず、【Oリングリムーバー】を使用してOリングを取り外します。
※Oリングリムーバーがハウジングに付属して付いてきますので、購入の必要はありません。
絶対に爪や爪楊枝などで取り外ししないよう注意してください。
爪や爪楊枝で取り外すと、Oリングに傷がついて水没の原因となります。
Oリングを取り外したら、Oリングの汚れやゴミを取り除きます。
汚れのふき取りには、プロ水中カメラマンの「清水淳」先生が推奨している『キムワイプ』をオススメしています。
キムワイプも繊維がしっかりしており、ケバ立ちが少ないのが特徴で汚れも奇麗にふき取ってくれます。
上右図のように、髪の毛などが付いていないかしっかりと肉眼で確認してください。
ゴミが付いている場合は、エアーコンプレッサーや空気ポンプを使用して、ゴミを取り除きましょう。
空気ポンプの、【ハクバのハイパワーブロアープロ】は、とてもおススメで、一回のブローでかなり綺麗にゴミを取り除いてくれます。
まずは、Oリングと密着する部分を、綿棒を使用して清掃していきます。
このとき使用する綿棒は、プロ水中カメラマンの「清水淳」先生が推奨している【ジョンソン綿棒】をオススメしています。
ジョンソン綿棒は、毛先がしっかりとまとまっており、ケバ立ちすることなくしっかりと清掃することが可能です。
綿棒をしっかりと当てると、綿棒がミゾの形に変形するので、ミゾにフィットして綺麗に清掃することができます。
Oリングが密着する部分は、しっかりと清掃していきましょう。
綿棒での清掃が終わったら、肉眼でしっかりと髪の毛などのゴミが挟まってないかを確認してください。
ゴミが付いている場合は、エアーコンプレッサーや空気ポンプを使用して、ゴミを取り除きましょう。
空気ポンプの、【ハクバのハイパワーブロアープロ】は、とてもおススメで、一回のブローでかなり綺麗にゴミを取り除いてくれます。
次にOリングを収める部分のミゾを清掃していきます。
※上記で記載した内容と同じです。
使用する綿棒は、プロ水中カメラマンの「清水淳」先生が推奨している【ジョンソン綿棒】をオススメしています。
ジョンソン綿棒は、毛先がしっかりとまとまっており、ケバ立ちすることなくしっかりと清掃することが可能です。
綿棒をしっかりと当てると、綿棒がミゾの形に変形するので、ミゾにフィットして綺麗に清掃することができます。
Oリングが密着する部分は、しっかりと清掃していきましょう。
綿棒での清掃が終わったら、肉眼でしっかりと髪の毛などのゴミが挟まってないかを確認してください。
ゴミが付いている場合は、エアーコンプレッサーや空気ポンプを使用して、ゴミを取り除きましょう。
空気ポンプの、【ハクバのハイパワーブロアープロ】は、とてもおススメで、一回のブローでかなり綺麗にゴミを取り除いてくれます。
次にOリングへグリスを塗っていきます。
グリスを塗る前に再度、Oリングにゴミや汚れが付いていないか確認してください。
ゴミや汚れがついていたら再度清掃を行ってください。
ゴミや汚れが無くなったのを確認したら、グリスをOリングに塗っていきます。
グリスは薄く塗りましょう!
と言われることが多いですが、オリンパスの場合は少しグリスを多めに塗ってください。
オリンパスのハウジング開発者の一人で、プロ水中カメラマンの「清水淳」先生がグリスを多めに塗るように推奨しています。
上図くらいに塗りましょう。※もう少し多めでも問題ありません。
グリスは付属で付いてくるものですと、二~三回ほどしか使うことができません。
年に5回以上潜る方は、大容量のグリス【OLYMPUS シリコンOリング用グリス PSOLG-3】を購入することをオススメします。
ゴミや汚れを完全除去して、Oリングにグリスを塗ったら、Oリングをハウジングに装着します。
もともと装着されていた場所へはめ込んでください。
ここまで来たらハウジングへカメラを装着するだけですが、ここで最終確認しておいてほしいことがあります。
充電したままにしておいて、意外と忘れることが多いです。
カメラ本体に電池が入っていることをしっかりと確認してください。
もちろん充電がしっかりされていることも確認しましょう。
ミラーレスカメラや一眼レフカメラを使用している場合は、だいたいPモードでセッティングしているかと思われます。
自分がセッティングしたモードになっているか確認してください。
※間違えていても、ハウジングのダイヤルで変更は可能ですが、忘れてそのまま撮影してしまうことが多々あります。
レンズはカメラの命と言っても過言ではありません。
汚れていると写真映えが悪くなってしまいます。
レンズの汚れは徹底的に拭き取ってください。
ポートもレンズと同じで、汚れがあると写真映えが悪くなります。
ポート内側レンズの汚れはしっかりと綺麗にしましょう。
EVFと液晶画面は、水中で見ることが多くなる部分です。
汚いと何を写そうとしているのかが、不鮮明になることがあります。
ピントがあっているのかも分かりずらくなり、撮影に悪影響を及ぼすこともあります。
EVFと液晶画面の汚れは、しっかりとふき取ってください。
レンズ、ポート、EVF、液晶画面のクリーナーは【Kenko クリーニング用品 激落ち カメラレンズクリーナー】をオススメしています。
汚れをとてもきれいにふき取ることができ、私が愛用している製品です。
ミラーレスカメラや一眼レフカメラ限定になりますが、最後にストロボがしっかりと装着されて【ON】状態になっているか確認してください。
ここの設定を忘れると、水中で何をやってもストロボが機能しません。
ストロボを使用したいポイントの場合は必ず確認しましょう。
ここまで来たら、ハウジングへカメラを装着します。
しっかりと所定の位置に装着されているかを確認しましょう。
シリカゲルをハウジングの所定位置へ入れておきましょう。
シリカゲルを入れないと、外気温と水温の差で内部結露を起こす可能性が高くなります。
シリカゲルを挿入しておくことで、内部結露を和らげることができるので、必ず挿入してください。
1~2回で取りかえることをオススメします。
最後にハウジングを閉じた後は、しっかりと閉めて右図のように【LOCK】してください。
これをやり忘れると、たまに水中でハウジングを開いてしまうことがあるそうです。
※私は開いた方を見たことはありませんが、インストラクターの方が水没の瞬間を見たそうです。
わずかな被害の可能性もなくしておくことは、とても重要です。
しっかりとLOCKしておいてください。
この記事では
について解説させていただきました。
せっかく高いお金を出してカメラとハウジングを買ったとしても、メンテナンスがおろそかになってしまっては、ムダ金になります。
面倒くさいかもしれませんが、しっかりとメンテナンスを行いましょう!
スキューバーダイビングカメラについては、こちら↓の記事で紹介していますので、お時間あるときにでもご覧いただけたらうれしいです。
防水カメラについては、こちら↓の記事で紹介していますので、お時間あるときにでもご覧いただけたらうれしいです。
少しでも参考になっていただけたら嬉しいです。
では、ぶちキリンでした。
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