空調設備・熱源設備はビル管理(以下ビルメン)として、とても重要な設備となります。
オフィスビルや大型施設は気密性が高くなっていますので、空調設備を使って換気をしなければ、空気が汚染され体調不良を引き起こす可能性があります。
温湿度管理も重要で、法律によって温度と湿度の値が決められています。
オフィスビルなどのテナントビルでは、各フロアーや部屋ごとにコントロールパネル(リモコン)が設置されており温度の調整を行っています。
中央監視室や防災センターといった場所で一括管理している施設もあります。
施設の空調設備は設置して終わりということはなく、定期的なメンテナンスが必要不可欠となります。
この記事では、現役ビルメンの私が今まで経験してきた事を中心に、空調設備について簡単に書いていきます。
空調設備には大きく分けると
の2種類があります。
個別空調方式は各フロアをそれぞれ別の会社に貸している、雑居ビルなどに多く使われている方式になります。
フロア毎あるいは部屋毎に空調の【ON/OFF】や冷暖房の切り替え、温度調節ができるタイプで、各フロアまたはゾーン毎に熱源が分散設置されています。
中規模以下のビルは、ほとんどこの個別空調方式を採用しています。
セントラル空調(中央管理空調空調 又は 中央式空調)方式は、大型のオフィスビルなどで使われており、中央管理室等で一元的に制御されているタイプです。
熱源は一箇所(地下や屋上の機械室など)にまとまっており、1フロアが1,000㎡(約300坪)を超えるような大型ビルでは、ほとんどがセントラル空調方式が採用されています。
元々セントラル空調方式しか設置されていなかったビルに後から個別空調を設置するなどして、セントラル空調・個別空調方式が併用されているケースもあります。
空調機の種類はたくさんありますが、メインとなるのは下記の3種類です。
これらは様々な役割を持つ複数の機器によって構成されています。
冷房や暖房の熱を作ったり、あるいは捨てたりする熱源設備と合わせて空調システムを構成します。
熱源設備については、↓こちらで解説していますので、興味がありましたらご確認いただけると嬉しいです。
>>>熱源設備の種類や概要まとめ!現役ビルメンが解説します!
空調の資格でビルメンが取得すべき資格は・・・
正直ないかと思いますw
あえて挙げるなら冷凍空調技士くらいです。
勉強の為に取得するのはありだと思います。
空調系に関係してくる資格として取得したほうが良い資格としては
くらいです。
空調機を動かすためには電気が必要なため、電気の知識が必要になります。
電気の基礎知識を学ぶなら『電気工事士』は必須の資格となります。
電気工事士については、↓こちらで解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認いただけると嬉しいです。
>>>電気工事士を取得しよう!勉強方法とおすすめ参考書│実技試験練習であまり知られてない情報も教えます
空調機と熱交換をするために、熱源設備が必要になります。
ボイラーで作った熱を空調機へ運搬し、熱交換して部屋を暖めるなどで、ボイラー知識が必要になるケースもあります。
ボイラーについては『ボイラー技士』という資格があります。
ボイラー技士については、↓こちらで解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認いただけたら嬉しいです。
また、冷凍機で作った熱を空調機へ運搬し、熱交換して部屋を冷却するなどで、冷凍機機械の知識が必要になるケースもあります。
冷凍機械の取扱いには『冷凍機械責任者』という資格が必要となります。
現在は認定設備と言って資格が必要ない冷凍機がほとんどです。
しかし、設備の知識や冷凍に関する基礎知識を学ぶにはとても為になります。
冷凍機械責任者に関しては、↓こちらで解説させていただきましたので、お時間あるときにでもご確認いただけると嬉しいです。
>>>第三種冷凍機械責任者を取得しよう!勉強方法とおすすめ参考書
>>>第一種冷凍機械責任者を取得しよう!勉強方法とおすすめ参考書
空調設備はよく目にすることはあるけれど、構造等は初心者にはとても分かりずらい設備です。
最初はイラストや回路図といった物から理解していくことをオススメします。
現場だけでは学べない部分もありますので、参考書を使って理解するのがベストです。
オススメの参考書を数点ご紹介させていただきます。
知識無しから始める方は、必ず購入していただきたい参考書です。
イラストや回路図と説明文が1ページにセットになっているので、大雑把なイメージから枝葉の想像まである程度できます。
これを一読した後に、必要な部分の専門書を読めば実務に耐える知識が短期間に習得できます。
初心者には『完全図解 空調・給排水衛生設備の基礎知識早わかり』はとてもオススメできる参考書です。
ビルメン関係に初めて働く人が読むには最適な本です。
一見難しそうな専門書ですが、タイトル通り基本がとてもよくわかる良書です。
資格などの試験対策や本格的に勉強する方でなくても、素人でもたくさんのわかりやすいイラストと共にとても親切な文章で詳しく説明してあります。
『図解入門よくわかる最新空調設備の基本と仕組み』は、基礎を勉強するにはオススメできる最適の一冊です。
この記事では
について解説させていただきました。
空調設備は内容が幅広く、覚えることもたくさんあります。
異動等で別物件に行く際、見たことのない空調機があったりして焦ることも多々あったりします。
日々進化する設備に順応できるよう、基礎から覚えていきましょう。
私のプロフィール(保有資格等)は、↓こちらに記載していますので興味がありましたらご確認ください。
>>>メッセージ&プロフィール ブログを始めた理由と保有資格
では、ぶちキリンでした。
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